くまちゃんの絵本案内第24回

「KUMAちゃんの オススメ絵本リスト」配信中〜!

くまちゃんが、その時々にお届けしたいなと思った絵本を紹介。だから対象年齢は全年齢です❣️
配信予定日は毎月第2土曜日。熊谷道子フェイスブックでも配信中♪

KUMAちゃんの オススメ絵本リスト㉔

<ミニシアターはらぺこくん代表  絵本・紙芝居講座、研修講師  熊谷道子>

今回のテーマは「怒る」

 私は子どもの頃、“おこりんぼう”と言われたこともありますが、今は人に関してはあまり怒りません、多分・・・。社会的なことに対しては別ですけどね。怒っている人がいると先ず「何が今、この人のこの怒りを誘発したのだろうか」と考えますものね。

 さて、ご紹介する絵本は、主人公が4.5才から小学校低学年の子どもです。「静かにしなさい」「早くしなさい」「走っちゃダメ」「お共だちとは仲良くね」「何で言うこと聞かないの?」家の中で怒られて、幼稚園や学校に行っても怒られて、おでかけしても怒られて。

 良い絵本って流石だなぁ、と思います。それはオチ、最後の解決方法。やっぱり大人の許容力、愛情の表し方だなぁ。

 絵本講座でお母さんたちの前で読むと、涙するお母さんたち続出。私も自分の子育てを思い出してウルウルすることも。

では、以下に3冊ご紹介いたします 。アンガーマネージメントの本ではないので絵本の中で答えはありません。問いかけられている気分になります。

「怒る」ことについて。その意味について。

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『おこる』

作: 中川 ひろたか 絵: 長谷川 義史 出版社: 金の星社

怒られているばかりの僕。あまりおこられるから遠くへ行ってしまいたい。それでは寂しすぎる。思えば自分も怒ることがある。おこっても気持ちはスッキリしない。

「なるべく おこらない ひとに なりたいんだけどなぁ。」

『おこだでませんように』

作: くすのき しげのり 絵: 石井 聖岳 出版社: 小学館

「ぼくは いつも おこられる。妹を泣かせて怒られて、女の子を驚かせて怒られて、友達に先に手を出して怒られて」お母さんや先生にいつも大目玉をくらっている男の子。「何で怒られるような事ばかりするんだろう?」「どうして何も言わないの?」と思ってしまう。でも、読んでハッとさせられます。怒られても言い返さない訳に。

 感情のコントロールが下手な子、ついつい怒ってしまうお母さん、男の子が理解できない女の子の為に是非!

『だめよ、デイビッド!』

作・絵:デイビッド・シャノン  訳:小川 仁央 出版社:評論社

こちらはアメリカの絵本。原題「NO、DAVID!」

メチャクチャやんちゃな男の子のデイビッド。お母さんは彼に「ダメ!」と言い続けます。

が、最後にはそんなデイビッドに手を差し伸べて抱きしめる。

コレがなかなか出来ないんですよね。

親は子どもをよく怒る、子どもはよく怒られている。

でもよく考えてみると

・本当にそこで怒らないといけなかったのか

・怒られないといけないようなことをしているのか

・怒った後の相手の気持ちを考えているか

あ〜、深い。

自分の「気持ち」を考える事というのはとても大事なこと。

多くの人たちに、これらの絵本が読まれますように。

そして、怒られすぎている子どもがいなくなりますように。

受け止められる、つまり怒らずにいられる幅を、親子共々、広げていきたいものです。

あ〜、こんなことを冷静に言えるのって、孫が居る年齢になったから・・・だよなぁ〜。

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