「KUMAちゃんの オススメ絵本リスト」配信中〜!
くまちゃんが、その時々にお届けしたいなと思った絵本を紹介。だから対象年齢は全年齢です❣️
配信予定日は毎月第2土曜日。熊谷道子フェイスブックでも配信中♪
KUMAちゃんの オススメ絵本リスト㉓
<ミニシアターはらぺこくん代表 絵本・紙芝居講座、研修講師 熊谷道子>
今回は「泣く」ということを扱った絵本たち
なぜこのテーマ
実は私、最近よく泣くんですよね(笑)
年を取るに従って涙もろくなるとも言われていますが・・・
ドラマなどを見て辛さを共有して泣くこともありますが、一番多いのは感動の涙かもしれない。オリンピックを見ていて出るのもほとんど感動の涙。「素晴らしい!!ここまで来るのにどれだけの努力なさったのですか、あなたも、あなたを支える人たちも」って。
最近増えて来たのが、静かにあふれ出す涙。
思うように出来ないこと、思うようにならないこと。
でも絶対にやりたいこと。
ハラハラと流す涙も良いものです
『ひとはなくもの』
作: みやの すみれ 絵: やベみつのり
出版社: こぐま社 発行日: 2020年04月23日
すみれは、よく泣きます。「なくこは きらい」ってお母さんは言うけれど、おばけが夢に出てきて怖い時、けんかした時、ゲームに負けて悔しい時、笑いすぎた時だって、すみれは大いに泣きます。それには理由があるんですよね。
この絵本の元になった紙芝居を書いたのは、なんと作者が小学校1年生の時なのだそうです。絵本作家やべみつのりさんのお孫さん!泣き虫だった彼女が、家族に「泣きたくて泣いているわけじゃない、しょうがないんだ」という気持ちを伝えたくて生まれてきたお話なんですって!
完成した絵本の中では、おじいちゃんであるやべみつのりさんが、感情を爆発させるすみれちゃんのありのままを描きます。彼女の訴えをまっすぐ受け止める姿勢と、彼女のことを丸ごと受け入れる家族。
「ひとはなくもの」そうよね、すみれちゃん
『どうしてなくの?』
文: フラン・ピンタデーラ 絵: アナ・センデル
訳: 星野 由美 出版社: 偕成社 2020年11月26日
誰だってみんな泣くけれど、その理由はさまざま。
感情に込められた色々な思いが伝わってくるような言葉と美しく抒情的に描かれた絵。それらが読む人の具体的な経験と重なります。
巻末には「なみだ」についての科学的解説も!
『なくのかな』
作: 内田 麟太郎 絵: 大島 妙子
出版社: 童心社 2018年04月15日
「おとうさんとおかあさんにはぐれて、ぼくはこらえていたけれど、しらないどこかでひとりぼっちになったら」
お出かけの途中、商店街の人混みの中で、お母さんとお父さんにはぐれて「ぼく」は迷子になってしまった。泣くのをぐっとこらえている「ぼく」の気持ちを丁寧に描きます。
はじめて迷子になった日の絵本。
親とはぐれてしまったときの不安感と緊張感。泣いてしまうまでの時間に、子どもは何を考えているのでしょうか。おさむらいさんやおばけまで飛び出して、子どもならではの飛躍が面白い。
自分がはじめて迷子になった時のこと、忘れちゃったなぁ。